NAGASAKI SUSTAINABLE TOURISM

つくる邸

自然とあいさつが生まれる
狭い路地で

市街地の南に位置する南山手地区。
ここは日本が開国した後、
外国人が居住を許された場所です。
平地の少ない長崎は産業発展とともに人口が増え、
宅地を求めて山の上へ上へと移り住んで、
斜面地は人間の丘と言われるほどでした。

「坂のまち」長崎らしい坂道のある風景

知識

外国人居留地だった明治期には、ホテルやバー、ビリヤード場等が立ち並び、日本とは思えない外国のような風景が広がっていました。戦前までは段々畑が広がっていた斜面地も、戦後の高度経済成長とともに人が移り住み、畑は住宅へと変わっていきました。

坂の上から望む長崎港からは汽笛の音が

坂の上から望む長崎港からは汽笛の音が

体験斜面地のくらしの中に入る

築75年の古民家を解放しているつくる邸では、町の変遷について知るために全国から集めた、長崎市の人々の日常を映し出した写真を見ることができます。また、茶道とは異なる、日々の暮らしに根付いた水出しや急須で淹れるお茶と和菓子をいただきながら、長崎に暮らす二人との会話を楽しみます。

サステナブル・ポイント

斜面地に建つ古民家であるつくる邸が長崎を訪れる人と地域をつなぐ場となって、日々の暮らしの中にあるお茶を飲みながら、斜面地での暮らしに思いを馳せます。

案内人つくる邸 岩本諭

築75年の古民家をリノベーションし、コミュニティスペースとして開放するつくる邸を運営。長崎港を望むすばらしい景色とともにある、長崎ならではの斜面地暮らしの魅力を発信しています。

案内人日本茶専門店 朱夏 西田春菜

長崎市内で生まれ育つ。眼鏡橋の近くで日本茶の茶葉の販売店 朱夏を運営しながら日本茶インストラクターとして各地で教室を開催。日本茶のおいしさや、お茶を囲む人どうしを結びつけてくれる魅力を伝えています。

全国に呼びかけてつくる邸に集まった長崎の古写真

全国に呼びかけてつくる邸に集まった長崎の古写真
かつて畑だった場所に住宅が建ったため車が入れない路地が数多く残る

かつて畑だった場所に住宅が建ったため車が入れない路地が数多く残る

知識 長崎らしい景色に増える空き家

1960年代ごろから、畑の細いあぜ道を頼りにして、住宅が斜面地の上へと増えて行きました。山と海が近く、港を囲むように家々が密集している景色は、世界新三大夜景に認定される美しい夜景を生み出しています。一方で居住者の高齢化にともなって空き家が増加しています。

斜面地には人の営みが見えるから

岩本さんはもともとは大分の農村の出身。長崎のアパートで一人暮らしをしていましたが、東日本大震災のボランティア参加をきっかけに地域のつながりの必要性を感じ、転居を考えていたところ、たまたま南山手の斜面地に空き家が見つかり、住み始めました。港を船が行き交う。狭い路地でご近所さんとすれ違えば自然と挨拶を交わす。そんな人の営みが見える斜面地の魅力を多くの人に知ってもらいたいと今日も活動を続けます。

お茶がもたらすリラックスした時間は会話が弾む

お茶がもたらすリラックスした時間は会話が弾む

つくる邸

住所:長崎市南山手町13-24
駐車場:なし