NAGASAKI SUSTAINABLE TOURISM

出津農楽舎

道中に見えるのは黒崎教会

出津から小さな山を1つ越えると、オレンジ色の煉瓦造りの教会が見える。1920年に完成した黒崎教会は、潜伏の地にふたたびキリスト教が復活し、今も人々の心に寄り添い続けています。

出津農楽舎

道中に見えるのは黒崎教会

サン・ジワン枯松神社 & 祈りの岩

全国に3つしかない
キリスト教の神父を祀る神社

サン・ジワン枯松神社 & 祈りの岩

サン・ジワン枯松神社 & 祈りの岩

キリスト教の宣教師サン・ジワンが祀られた神社と、
その近くにある祈りの岩を訪れて、
潜伏しながら守り続けた信仰について考えます。

知識バスチャンの師、サン・ジワンを祀る

その出自など不明な点が多い外国人宣教師サン・ジワン。弟子であるバスチャンにキリスト教の教えを伝え、バスチャンが伝道師として活動し、教会暦などを通じて禁教下でも250年もの間、潜伏キリシタンが教えを伝承し、長崎のキリスト教が続きました。明治時代にキリスト教が公認された後、その功績を讃え、サン・ジワンが病に倒れた枯松のそばに神社が建立されました。

体験 祈りを密かに口伝する

枯松神社へ向かう山道の途中に、10mはあろうかという大きな岩があります。ここは「祈りの岩」と呼ばれる場所。バスチャンの伝えた教会暦にある復活祭前「悲しみの節」の夜。2〜4月の寒い季節の夜更けを待って見張りを立て、声が聞こえづらい岩陰に隠れて祈りの言葉「オラショ」を伝承しました。

サステナブル・ポイント

地元の信者によって守られてきた聖地がこれからも存続できるように、ガイド料の一部を枯松神社保存会へ寄付しています。

親指を十字架に見立ててオラショを唱えていた

親指を十字架に見立ててオラショを唱えていた

案内人松川隆治さん

祖父がかくれキリシタンの末裔と知ってから、ふるさとである外海へ帰郷。枯松神社を守り、この場所で行われていたことを後世に残す活動をしています。

神社でありながらキリスト教の紋様が

神社でありながらキリスト教の紋様が

知識・体験 祈りの時だけ十字にする石

枯松神社の前には板状の石を伏せて置くキリスト教形式のお墓があります。その上には石が乗せられています。密かに祈りを捧げるために石を十字の形に並べ、祈りが終わったら見つからないように元のようにバラバラにします。潜伏キリシタンたちが見つからないように行った工夫です。

神社から少し下った場所にある墓地には、洗礼名の記された墓石と戒名が記された墓石が左右に立つお墓が。キリスト教と仏教、どちらの信徒も同じ場所に安置されていることがわかる、長崎らしい風景です。

危険を冒して伝承するには山深い地しかなかった

危険を冒して伝承するには山深い地しかなかった
サン・ジワン神父は神社の裏手にある洞窟で暮らしていたとされる

サン・ジワン神父は神社の裏手にある洞窟で暮らしていたとされる

サン・ジワン枯松神社 & 祈りの岩

住所:長崎県長崎市下黒崎町枯松頭
駐車場:近くにあり